こんにちは、ツバサです。

EC関係の仕事をしていると、「ささげ」という言葉がよく出てきます。最初に聞いたとき、食材の豆のことかと思いました。違います。

「撮影」「採寸」「原稿」の頭文字をとった業界用語で、ECサイトに商品を掲載するために必要な情報を作る一連の作業を指します。商品ページの画像・サイズ・説明文を揃えるところまでが「ささげ」です。

外注先を探した経緯があり、そのときに調べたことをまとめておきます。

ささげとは何か

「ささげ」は「撮影(さ)」「採寸(さ)」「原稿(げ)」の略で、EC業界で長年使われてきた業界用語です。通販・カタログの時代から続く言葉で、特にアパレル・ファッション系ECで頻繁に使います。

撮影(さ)

商品を撮影する工程です。白背景の物撮り、モデル着用カット、詳細部分のアップカットなど、ECサイトの商品ページに必要な画像を揃えます。モール(楽天・Amazon)には白背景必須など規定があるため、モールごとの要件に合わせた撮影が必要になります。

採寸(さ)

商品のサイズ・寸法を実測して記録する工程です。アパレルであれば着丈・身幅・肩幅・袖丈など、商品ごとに定められた部位を測ります。サイズ情報の精度は返品率に直結するため、地味ですが重要な工程です。

原稿(げ)

商品説明文を書く工程です。素材・機能・サイズ感・コーディネート例など、購入者が商品を理解するために必要な情報を整理して文章にまとめます。SEOキーワードを意識した書き方をする場合もあります。

「ささげ業務」の3つをまとめて外注することもあれば、撮影だけ・採寸だけというように分割して依頼することもあります。どこまで委託するかによって発注先の選択肢が変わります。

外注を検討するタイミング

内製でやっていたささげ業務を外注に切り替えるタイミングとして、実際によく聞くケースをいくつか挙げます。

出品数が急増したとき。新規商品の登録が月間数百点を超えてくると、社内スタッフだけでは対応しきれなくなります。繁忙期の一時的な対応として外注を使うケースもあります。

撮影品質を上げたいとき。スマホや簡易スタジオで撮っていたものを、プロ品質に切り替えるタイミングです。モデル着用カットを追加したいといった場合も外注が現実的です。

担当者が退職するとき。ささげ業務は担当者への依存度が高くなりがちで、引き継ぎが難しいケースがあります。この機会に外注化してフローを整備するという選択をする会社も多いです。

越境ECを始めるとき。海外向けのサイズ表記・商品説明の多言語対応が必要になり、社内では対応できないため外注になるケースです。

代行会社の選び方

調べた中で、選ぶときに確認すべきだと感じたポイントを5つまとめます。

商材との相性で選ぶ

ささげ代行会社には得意ジャンルがあります。アパレル・ファッション系に強い会社、食品に強い会社、雑貨全般に対応できる会社と、それぞれ撮影ノウハウや設備が異なります。自社の商材と実績が合っているかを確認するのが最初のステップです。

対応ロットと最小発注を確認する

大手の代行会社は月間数千点からの対応を前提にしていることがあります。小規模ECや新規出品が少ない場合は、少量対応可能な業者を選ぶ必要があります。逆に大量案件が続くなら、処理能力とスタジオのキャパシティを確認します。

物流との連携を確認する

EC業界では「受注→梱包→発送→返品対応」までの一連の作業をまとめて「フルフィルメント」と呼びます。ささげ(商品情報の作成)はこのフルフィルメントの入口にあたる工程で、物流倉庫と同じ拠点でささげ業務を行える体制を持つ会社が増えています。

倉庫内にスタジオを持っている会社であれば、商品を倉庫から撮影スタジオに移動させる手間が省けます。商品の移動コストと時間を削減できるため、物流との一体型サービスはEC事業者にとってメリットが大きいです。ただし、撮影クオリティは業者によって差があるため事前確認は必要です。

対応範囲を明確にする

撮影のみ対応の会社と、採寸・原稿まで含めたフルセット対応の会社があります。自社でどこまで対応できるかによって、必要な範囲のみ発注する形が合理的です。原稿だけ社内で書けるなら撮影・採寸のみ外注するといった分け方も可能です。

見積もりの透明性を見る

ささげ代行の料金表を公開している会社は少なく、基本的に個別見積もりです。見積もり依頼をしたときの返答の速さ・明確さ・追加費用の説明がわかりやすいかどうかは、実際の取引でのやりとりのしやすさに直結します。

気になった代行会社まとめ

実際に調べた中で、それぞれ特徴が異なると感じた会社を紹介します。「ここ一択」という話ではなく、規模や商材によって合う会社が変わるため、複数を比較することをおすすめします。

ダイアモンドヘッド株式会社

アパレル特化/フルフィルメント型

ファッション・アパレルECに強い会社で、首都圏に13拠点の撮影スタジオを持ちます。商品撮影から画像加工・動画制作まで対応し、ECシステムの自社開発も行っているため、撮影からサイト掲載・物流まで一気通貫で委託できます。

向いているケース:アパレル・ファッション系ECで、撮影だけでなくEC運営全般を外部に任せたい企業。規模が大きく、品質基準が高い案件。

確認が必要な点:中小規模・少量案件への対応可否。公式サイトから直接確認を。

URL:diamondhead.jp

いつも株式会社

モール特化/Amazon・楽天に強み

AmazonやYahoo!ショッピング・楽天市場など、主要ECモールの運用代行に定評がある会社です。ささげ業務もモールの規定に沿った形で対応しており、モール出品のルールに精通した担当者のもとで進められる点が特徴です。

向いているケース:Amazon・楽天を主戦場としているEC事業者で、モールの規定に沿った商品ページ作成を外注したい場合。

確認が必要な点:自社ECへの対応範囲。ささげ単体での発注可否。

URL:itsumo365.co.jp

ごえん株式会社

小規模対応可/低コスト

EC向けの商品撮影代行で、かんたん撮影プランが1商品500円(白背景・レタッチ・リネーム込み)から対応。月間3,000商品の撮影実績を持ちつつ、少量からの発注にも対応しており、出品数が多くない段階でも使いやすい価格帯が特徴です。採寸・原稿も対応しており、フルフィルメントサービスとの組み合わせで丸投げも可能。

向いているケース:コストを抑えながらささげ業務を外注したい小規模EC、試験的に外注を始めてみたい場合。

確認が必要な点:商材の種類によって対応可否が変わるため、事前確認を推奨。

URL:goen-inc.com

マーケティングパートナー株式会社

倉庫内ささげ対応/食品EC実績

ECの戦略コンサルから撮影・採寸・原稿・サイト運営代行まで対応する会社です。倉庫内スタジオを設計・構築して、入荷からの最短リードタイムで撮影から加工・原稿作成まで運用できる体制を整備した実績があります。食品ECの「シズル感」表現を物撮りとイメージカットの組み合わせで行った事例も持ちます。

向いているケース:物流・倉庫とのささげ連携を効率化したい場合。食品・食材系ECでシズル感のある撮影を求める場合。

確認が必要な点:撮影単体での発注対応可否と最小ロット。

URL:marketing-partner.jp

ReCORE(株式会社ソフトクリエイトホールディングス)

リユース品特化/格安

リユース(中古品)ECに特化したささげ代行で、1商品150円〜という全国最安値水準の料金が特徴です。リユース品は商品の状態・傷・付属品など固有の情報が多く、通常のささげ業務とは異なるノウハウが必要です。リユース品の販売を行うEC事業者向けに特化したサービス設計になっています。

向いているケース:リサイクルショップ・フリマ系EC・古着ECなど中古品の大量出品が必要な事業者。

確認が必要な点:新品商品への対応可否。

URL:recore-pos.com

トミーズコーポレーション

大阪拠点/アパレル・EC特化/倉庫併設スタジオ

大阪を拠点とするEC向け撮影代行会社で、自社倉庫に隣接した最大5レーン同時撮影が可能な大型スタジオを持ちます。商品を倉庫から横持ちなしでそのまま撮影できるため、移動コストと時間の削減が可能です。モデルキャスティングやヘアメイク手配まで含めたワンストップ対応に対応しています。

向いているケース:関西・近畿圏のEC事業者、倉庫と撮影を一体化したい場合、大量ロットのアパレル撮影。

確認が必要な点:関東からの遠距離発送対応と送料負担の確認を推奨。

URL:tmys.co.jp

バーチャルフォト

低コスト物撮り専門/EC向け特化

EC向けの物撮り・商品撮影代行に特化したスタジオで、1枚400円〜という価格帯が特徴です。楽天・Amazon・Yahoo!ショッピングなど各モールの規格に合わせた撮影に対応し、背景白抜き・ライティング・色再現にこだわった仕上がりを提供しています。アパレル・ジュエリー・アクセサリー・雑貨・バッグなど幅広い商材に対応しており、初回は無料お試しも用意されています。

向いているケース:撮影コストを抑えたい物撮り中心のEC、モール向けメイン画像の量産が必要な場合。

確認が必要な点:採寸・原稿には対応していないため、撮影のみの外注として使うのが現実的。

URL:photo-o.com

スタジオ エイト・バイ・テン

アパレル・モデル撮影/スタジオ2拠点

アパレルの商品撮影・モデル撮影を得意とする撮影スタジオです。アンティークスタイルとライフスタイルの2つのスタジオを持ち、ロケーション撮影にも対応しています。ECカット数単価プランのほか、モデル付き撮影パッケージも用意されており、初めての外注でも流れがわかりやすい体制です。

向いているケース:アパレルのモデル着用カットを追加したい、世界観のあるイメージカットが必要な場合。

確認が必要な点:大量ロット対応の可否と納期感の確認を推奨。

URL:studio8x10.com

株式会社バックス(Eストアー食品撮影)

食品撮影特化/冷蔵冷凍対応

食品撮影を専門とする株式会社バックスが運営するEC向け撮影代行です。Eストアーのショップサーブと連携したサービスで、1商品8カット(撮影7カット+シズル写真)・レタッチ込みの価格設定が特徴です。冷蔵・冷凍商品の発送にも対応しており、食品ECに必要なシズル感の表現に特化したノウハウを持ちます。

向いているケース:食品・飲料・スイーツ系ECで「美味しそうに見える」写真が必要な場合。温度管理が必要な商材の撮影。

確認が必要な点:食品以外の商材への対応可否。採寸・原稿は別途対応が必要。

URL:shopserve.estore.jp

ソムリエスタジオ(池袋)

大型商材対応/自転車・インテリア・バイク可

池袋を拠点とする撮影代行スタジオです。自転車・バイク・インテリアなどの大型商材に対応している点が特徴で、スタジオ撮影のほかハウススタジオやロケーション撮影も対応しています。商品撮影は10商品まで38,500円〜(スタジオ利用料・撮影機材費込み)という料金体系を公開しており、事前に費用感を把握しやすい構成です。モデル・ヘアメイク手配も対応。

向いているケース:自転車・家具・インテリア・アウトドア用品など大型商材のEC、通常スタジオでは撮影しにくい商品。

確認が必要な点:大量ロットへの対応可否。大型商材は通常料金より30%増になるケースがある。

URL:somalierstudio.com

比較表

上記5社を整理した比較表です。あくまで調べた範囲での概要なので、詳細は各社に確認してください。

会社名 強み 向いている商材 対応範囲 規模感
ダイアモンドヘッド 撮影〜EC運営まで一気通貫
13拠点スタジオ
アパレル・ファッション 撮影・採寸・原稿・運営代行 大規模向け
いつも Amazon・楽天モール規定への精通 モール出品全般 ささげ〜モール運営代行 中〜大規模
ごえん 500円〜の低コスト
少量対応可
物販全般・雑貨 撮影・採寸・原稿 小〜中規模
マーケティングパートナー 倉庫内スタジオ構築
食品撮影実績
食品・日用品 撮影・採寸・原稿・運営 中規模〜
ReCORE 1商品150円〜
リユース品専門ノウハウ
中古品・リユース品 撮影・採寸・原稿 小〜大規模
トミーズコーポレーション 大阪・倉庫併設スタジオ
5レーン同時撮影
アパレル全般 撮影・レタッチ・モデル手配 中〜大規模
バーチャルフォト 1枚400円〜
モール規格対応撮影
物撮り全般・ジュエリー・雑貨 撮影・レタッチ 小〜中規模
スタジオ エイト・バイ・テン 2スタジオ保有
ロケーション対応
アパレル・モデル撮影 撮影・モデル手配 小〜中規模
株式会社バックス 食品専門・冷蔵冷凍対応
シズル感表現
食品・飲料・スイーツ 撮影・レタッチ 小〜中規模
ソムリエスタジオ 大型商材対応
料金体系が明確
自転車・家具・インテリア 撮影・ロケーション 小〜中規模

よくある質問

ささげ業務とは何ですか?

「撮影」「採寸」「原稿」の頭文字をとったEC業界の用語です。ECサイトに商品を掲載するために必要な画像・サイズ情報・説明文を作成する一連の業務を指します。

ささげ業務を外注するメリットは何ですか?

社内リソースを本来の業務に集中できること、専門業者による撮影・原稿で商品ページの品質が上がること、繁忙期や出品ラッシュ時にスケールしやすいことが主なメリットです。

ささげ代行会社を選ぶポイントは何ですか?

商材との相性、対応ロット(少量対応か大量専門か)、物流拠点との連携、対応範囲(撮影のみか採寸・原稿まで含むか)、見積もりの透明性の5点が主なチェックポイントです。

ささげ業務の費用相場はどのくらいですか?

撮影のみなら1商品500円〜1,500円が中心帯、採寸・原稿まで含めると1商品1,500円〜5,000円程度が目安です。ロット数・商材・カット数で大きく変わります。

ささげ業務は内製と外注どちらがいいですか?

月間出品数・スタッフスキル・撮影スペースの有無によります。月間数百点以上・アパレルなどカット数が多い商材・短納期が求められる場合は外注のメリットが出やすい傾向があります。