こんにちは、ツバサです。

ささげ代行を調べ始めたとき、検索で出てくるのはダイヤモンドヘッドやグラムスのような、ユニクロやH&Mのような規模のECを想定した大手が中心だった。自分たちのような中小〜中堅の規模感で頼めるところはどこなのか、という観点で絞り込んでいくうちに、flestonとPhotonXという対照的な2社に行き着いた。

flestonは人の手でささげ全工程を一気通貫するサービス会社、PhotonXはPANAMAというシステムを軸にした会社。同じ「ささげ代行」のリストに並んでいても、中を開いてみるとまったく違う。この記事ではその違いを、事業の立て付け・PANAMAの位置付け・運営会社の沿革から整理する(前回まとめた「ささげ業務の代行会社おすすめ16社」にも両社を入れているが、この2社だけをもう少し掘り下げる)。

もう1つ前提として、PhotonX株式会社の日本語社名は「フォートン株式会社」で、1988年設立の老舗レタッチ会社フォートン株式会社(英語名 foton inc.)と呼び名が同じである。名前が似ているせいで同一視される場面があるが、国税庁の法人番号ベースで見ても完全な別法人である。この点も途中で整理する。

flestonの特徴(人力一気通貫型のサービス会社)

株式会社flestonは、東京都江東区青海に本社を構えるささげ代行会社である。看板事業は撮影で、物撮り・モデル撮影・イメージ撮影・ロケ撮影まで自社で手配し、撮影から採寸・原稿・登録までを人の手で一気通貫するサービス会社である。社名はflexible・collaboration・trustの頭文字から取られており、個別プランの柔軟性を前面に出している。

公式サイトによれば月間数万枚の画像処理や撮影、登録業務を行なっており、大手上場企業から個人店舗まで、アパレルから日用品・工業製品まで幅広い分野で利用されている。事例として紹介される規模の幅も広く、月間50〜100型(150〜300SKU程度)の雑貨小売店から、ワンシーズン1,500〜2,500SKUのファッションブランド撮影まで対応している。

対応範囲はささげの3工程(撮影・採寸・原稿)に加え、画像加工(レタッチ)、データ作成、商品登録、月額EC運用まで一気通貫で含まれる。クライアントの倉庫や店舗内に撮影システムを構築する出張・駐在型の対応もできる。

株式会社fleston(フレストン)基本情報

  • 本社:東京都江東区青海2-7-4 the SOHO 402
  • 主な事業:ささげ代行、商品撮影(モデル・イメージ・ロケ含む)、商品登録、月額EC運用
  • 対応規模:月間50型規模の小口〜2,500SKU級のシーズン案件まで
  • 事業モデル:人力でささげ全工程を一気通貫
  • 料金:要問い合わせ(個別プラン設計型)
  • 公式サイトhttps://fleston.co.jp/

PhotonXの特徴(PANAMAを軸にしたシステム会社)

PhotonX株式会社は、東京都港区高輪に本社を構える2021年設立のささげ支援会社である。立て付けは「システムで回す」アプローチで、ささげ支援アプリ「PANAMA」(後述)と、画像最適化・配信ソフト「snaprec」、それから顧客倉庫に機材をリースして遠隔で撮影指示する「リモート撮影」サービスを組み合わせてEC事業者に提供する。撮影・加工・データ作成といった工程ごとの作業をシステムで自動化・効率化する設計を取る。

PhotonXのもう一つの柱が、ささげ支援アプリ「PANAMA」である。撮影後の背景白抜き、トリミング、リネーム、ロゴ入れ、画像コラージュといった作業を自動化するSaaSで、もともと株式会社BAXSが開発・運営してきたEC業界では知名度のあるシステムだ(PANAMAの沿革は次のセクションで詳しく整理する)。

料金は公式サイトの料金表ページで公開されている。リモート撮影初期構築作業(PANAMA初期設定含む)が15万円、システム保守費として400円/型、自動白抜き利用が+300円/型、白抜き+影足し加工が+1,100円/型といった具体的な数字が並んでおり、ささげ代行業界では珍しい明朗会計の部類に入る。倉庫業大手ジーエフホールディングスとの連携実績もあり、物流と撮影を統合した「倉庫ささげ」のソリューションとして展開している。

PhotonX株式会社 基本情報

  • 本社:東京都港区高輪3-12-8
  • 設立:2021年1月
  • 代表者:浅見 幸正(大手アパレル出身)
  • 資本金:500万円
  • 主な事業:リモート撮影、ささげ支援システム「PANAMA」運営、画像最適化ソフト「snaprec」
  • 事業モデル:PANAMA・snaprec・リモート撮影などシステムで回す
  • 料金:初期15万円+撮影400円/型〜(料金表公開)
  • 公式サイトhttps://photonx.co.jp/

PANAMAとは何か|BAXSからPhotonXまでの経緯

PhotonXを語るうえでPANAMAの存在は切り離せない。ECささげに関わる人なら名前は聞いたことがあるという人も多いはずだ。2020年代前半のささげ業界で、自社ささげを効率化するためのアプリといえばPANAMAという認知が形成されてきた。

PANAMAはもともと、株式会社BAXSが開発・運営していたECささげ専用アプリである。撮影・加工・リネーム・コラージュ生成・マスターデータ作成までをSaaSで一気通貫化する設計で、自社ささげを行うEC事業者から、ささげ代行業者まで幅広く利用されてきた。PANAMAの公式解説ページでは、影あり白抜きエンジン「ZenFotomatic」や影なし白抜きエンジン「remove.bg」などの外部エンジンとAPI連携している点が特徴として挙げられている。

BAXSは2022年にPANAMAを活用した「BAXSささげ代行」サービスをリリースし、自社ささげを自前でやれない企業向けにも展開していた。しかしその後、運営主体が連続して変わっている。

この移管はビジネス・アーキテクツが2026年1月8日に公式リリースで発表した。リリースでは「PANAMA」の提供は継続され、アカウント情報・データ・設定内容・ご契約条件・料金体系に変更はないと明記されている。PhotonXは、もともとPANAMAを活用したリモート撮影の提供元として事業展開しており、今回の移管でPANAMAそのものの運営も担う形になった。

PANAMAを使いたい場合、現在の契約窓口はPhotonX株式会社になる。過去の情報サイトでは「BAXSのPANAMA」「Business Architectsのささげ代行」といった古い表記が残っているケースがあるが、2026年4月時点ではPhotonXが運営元と考えるのが正確である。

老舗フォートン(foton inc.)とPhotonXは別会社

ここでもう一つ整理しておきたい混同ポイントがある。PhotonX株式会社の日本語社名は「フォートン株式会社」だが、1988年設立の老舗レタッチ会社である「フォートン株式会社」(英語名 foton inc.)とは別法人である。名前が同じため業界内でも混同されるケースがあるが、国税庁の法人番号公表サイトで確認すれば別法人であることは明確にわかる。

比較項目 老舗フォートン(foton inc.) PhotonX株式会社
法人番号 7011701012739 4010401157970
英語表記 foton inc. PhotonX
本社所在地 東京都渋谷区神宮前5-53-67 東京都港区高輪3-12-8
代表者 甲斐 彰 浅見 幸正
設立 1988年8月 2021年1月
事業内容 広告写真レタッチ・ムービーレタッチ ささげ代行・リモート撮影・PANAMA運営
業界ポジション 日本のデジタルフォト草分け(1988年〜) ささげ業界の新興(2021年〜)

老舗のフォートン株式会社は、1988年に写真家の甲斐彰氏、西山慧氏らが日本初のデジタルイメージング専門会社として設立したとWikipediaでも紹介されている会社で、広告写真・CM・映画のレタッチを手がけてきた業界の代表格である。2024年3月には博報堂プロダクツと資本業務提携しており、広告クリエイティブ領域で動いている。

一方のPhotonX株式会社は2021年設立のささげ代行・システム会社で、広告レタッチ領域ではなくEC向けの商品ささげ領域で事業を展開している。日本語社名が重なっているのは歴史的・命名的な偶然の範囲で、事業領域・資本関係・人的関係すべてにおいて接点は公表されていない。PhotonXへの問い合わせや契約を検討する際は、必ず法人番号か英語表記(PhotonX)で識別するのが安全である。

料金・体制・アプローチで比較

ここからが本題の、flestonとPhotonXの直接比較である。撮影方式の違いが最大の分岐点になる。

比較項目 fleston PhotonX
運営会社 株式会社fleston PhotonX株式会社
本社所在地 東京都江東区青海 東京都港区高輪
設立 公式サイトに明記なし 2021年1月
事業モデル 人力で一気通貫するサービス会社 PANAMA等のシステムで回すシステム会社
料金公開 要問い合わせ(個別プラン) 料金表公開(初期15万+400円/型〜)
横持ちコスト 発生する(商品を撮影拠点へ) 構造的にゼロ(現地撮影)
モデル・ロケ撮影 自社手配で対応 リモート撮影の主力外
自動加工システム 明記なし PANAMAで自動白抜き・コラージュ等
物流連携 出張・駐在で対応 gf.E(ジーエフHD系)と協力実績
得意商材 アパレル・雑貨・日用品・工業製品 全般(倉庫撮影を希望する事業者)

整理すると違いは3つのレイヤーで出る。

1つ目は事業の立て付け。flestonは人の手でささげ工程を回す「サービス会社」で、発注を受けて案件ごとに必要な作業を一気通貫で仕上げるモデル。PhotonXはPANAMAやsnaprec、リモート撮影といったシステム・ソリューションを持つ「システム会社」で、顧客側の業務フローにシステムを組み込ませて回すモデル。ここが根本的に違う。

2つ目は料金の提示方法。flestonは個別プラン設計で要問い合わせ、PhotonXは料金表を公開している。継続発注の規模感が読めている案件ならPhotonXの方が試算しやすく、要件が流動的ならflestonの個別設計が活きる。

3つ目は加工工程のアプローチ。PhotonXはPANAMAというSaaSを自社で持っており、撮影後の白抜き・リネーム・コラージュをシステムで回せる。flestonはこの領域を熟練者の手作業で品質を担保する設計になっているように見える(公式サイト上にPANAMA相当のシステムの記載はない)。「システムで量をさばく」のがPhotonX、「人の手で質を作り込む」のがflestonという対比になる。

flestonが向いているケース

以下のような状況なら、flestonの方が合いやすい。

PhotonXが向いているケース

次のような状況なら、PhotonXの方が合う。

2社で決めきれない場合の代替案

flestonもPhotonXも「ピンとこない」場合、別の選択肢を検討する価値がある。用途別にいくつか挙げておく。

もっと小ロット・低価格で始めたい場合。ReCOREささげ代行は公式サイトで「ささげ全工程でも500円前後の圧倒的な低価格」と謳っており、リユース事業者や個人規模のShopifyストアに向く。月5万円定額のマキトルくんも候補になる。

物流倉庫と一体型で横持ちコストを削減したい場合。スクロール360、ごえん、トミーズコーポレーションのように自社物流倉庫内に撮影スタジオを持つタイプは、倉庫到着から撮影・採寸・原稿までを同じ拠点で完結できる。PhotonXの「倉庫にスタジオ機能を持ち込む」とは逆で、倉庫そのものにスタジオがある設計である。

ファッション専業で品質重視にしたい場合。Sasage.tokyoはアパレル・ドレス・アクセサリーに特化しており、アパレル業界出身者で構成されたチームが対応する。ファッション領域に限ればfleston・PhotonX以外の選択肢として有力である。

ささげ業務の代行会社おすすめ16選|選び方と費用相場【2026年版】 tsubasa-memo.github.io/sasage-outsource.html ささげ代行の費用相場まとめ|撮影・採寸・原稿の工程別に料金を整理した tsubasa-memo.github.io/sasage-outsource-cost.html

よくある質問

Q. PhotonX株式会社と老舗のフォートン株式会社(foton inc.)は同じ会社ですか?

A. 別会社です。国税庁の法人番号公表サイトで確認できる通り、老舗レタッチ会社のフォートン株式会社(foton inc.)は法人番号7011701012739、1988年8月設立、本社は東京都渋谷区神宮前で代表者は甲斐彰氏です。一方、ささげ代行のPhotonX株式会社は法人番号4010401157970、2021年1月設立、本社は東京都港区高輪で代表者は浅見幸正氏です。日本語社名が同じ「フォートン株式会社」ですが、法人番号・所在地・代表者・設立年すべて異なる完全な別法人です。

Q. PANAMAはどの会社のサービスですか?

A. 現在はPhotonX株式会社が提供しています。PANAMAはもともと株式会社BAXSが開発・運営していたECささげ専用アプリですが、BAXSは2025年1月に株式会社Business Architects・株式会社クラウドテクノロジーズと会社統合され、PANAMA事業はBusiness Architectsが継承しました。その後2026年2月1日にPANAMAの販売・サービス提供がPhotonX株式会社へ移管され、現在に至ります。この移管はビジネス・アーキテクツが2026年1月8日に公式リリースで発表しています。

Q. flestonとPhotonX、料金体系はどちらが明確ですか?

A. PhotonXの方が料金体系は明確です。公式料金表でリモート撮影初期構築15万円、撮影400円/型、自動白抜き+300円/型、白抜き+影足し加工+1,100円/型などが公開されています。flestonは個別プラン設計型で単価表を公開しておらず、見積もりベースの料金体系です。発注条件がある程度決まっているならPhotonXの方が試算しやすく、要件が流動的ならflestonの柔軟性が活きる傾向があります。

Q. どんな場合にシステム型のPhotonXが向きますか?

A. ささげ業務をシステムで効率化したい場合、大量SKUを継続発注する場合、物流倉庫と撮影を統合したい場合に向きます。PANAMAによる白抜き・リネーム・コラージュの自動化やモール用CSV生成は、月間数百〜数千SKU規模の継続案件で効きます。またリモート撮影を選べば顧客倉庫に機材をリースして東京から遠隔指示でき、商品の横持ちコストもゼロにできます。ジーエフホールディングスとの連携実績もあり、物流と撮影を同一拠点で完結させたい場合に合います。

Q. どんな場合に人力一気通貫型のflestonが向きますか?

A. 案件ごとに要件が変わる、マニュアル化しきれない柔軟対応が必要、撮影のクリエイティブにこだわりたい、といった場合に向きます。flestonは物撮り・モデル撮影・イメージ撮影・ロケ撮影までを自社手配でき、発注を受けて人の手で一気通貫するモデルなので、シーズンや商材特性に合わせて個別プランを組み替えやすいのが特徴です。公式サイトの事例でも月間50型規模の雑貨小売から2,500SKU級のシーズン撮影まで対応しており、規模の幅が広いです。