ツバサのメモ帳

EC運営を外注するか内製するか|業務別のコスト比較と判断基準

商品撮影・ささげ・出荷は外注しやすく、商品企画・マーケ戦略は内製が基本。業務別のコスト目安と判断基準を整理した。

2026年4月 更新

こんにちは、ツバサです。

EC運営の業務は多岐にわたる。商品撮影、ページ制作、受注処理、出荷、カスタマー対応、販促企画……全部を社内でやるのか、一部を外注するのか、判断に迷うことが多い。

特に少人数チーム(1〜3人)でECを回している場合、「全部自分でやったほうが速い」と思いがちだが、工数を計算すると外注したほうが合理的な業務もある。逆に、外注すると品質のコントロールが効かなくなる業務もある。

この記事では、EC運営の主要な業務を工程ごとに「外注向き / 内製向き」に切り分け、それぞれのコスト感と判断基準をまとめた。

EC運営の主な業務一覧

EC運営に必要な業務を大きく分類すると以下のようになる。

業務カテゴリ具体的な作業外注しやすさ
商品情報作成(ささげ)撮影、採寸、原稿作成◎ 外注しやすい
商品ページ制作画像加工、ページデザイン、コーディング○ 外注可能
受注・出荷注文処理、ピッキング、梱包、発送◎ 外注しやすい
カスタマー対応問い合わせ対応、クレーム処理、レビュー返信△ 内製向き
販促・マーケティング広告運用、SEO、SNS、メルマガ、イベント企画△ 内製向き
商品企画・仕入れ新商品の選定、価格設定、在庫計画× 内製が必須

外注に向いている業務

商品情報作成(ささげ)

撮影・採寸・原稿の3工程はマニュアル化しやすく、外注との相性が良い。1商品あたり1,300〜2,000円で代行できる(詳しくは「ささげ代行の費用相場まとめ」を参照)。特にアパレルのようにカラバリ・サイズバリが多い商材では、外注による時間の節約効果が大きい。

商品撮影

撮影だけを切り出して外注する方法もある。1カット400円台から依頼でき、商品を郵送するだけで完結するサービスがある(「EC向け商品撮影の代行サービス比較」に7社をまとめた)。

受注・出荷業務

AmazonのFBAに代表されるフルフィルメントサービスを使えば、在庫保管・ピッキング・梱包・発送・カスタマー対応(返品含む)を丸ごと委託できる。月間出荷数が増えるほど自社出荷の工数が膨らむため、月100件を超えたあたりで外注を検討する事業者が多い。

内製すべき業務

商品企画・仕入れ

自社ECの根幹であり、外注すべきではない。どの商品を扱うか、いくらで売るか、在庫をどれだけ持つか。この判断を他社に委ねると、事業のコントロールが失われる。

販促・マーケティングの方針決定

広告の運用代行やSNS投稿の外注は可能だが、「何をどう売るか」の戦略部分は内製が基本。外注する場合も、方針の決定権は自社に残すべきだ。

カスタマー対応

定型的な問い合わせ(配送状況の確認、返品手続きなど)は外注可能だが、クレーム対応や商品に関する専門的な質問は商品知識が必要で、内製のほうが品質を保ちやすい。ブランドの印象を左右する業務でもあるため、少なくとも初期段階では社内で対応するのが安全だ。

コスト比較:内製 vs 外注の目安

業務内製コスト(目安)外注コスト(目安)
商品撮影(月30商品)機材: 初期3〜5万円+作業時間12,000〜30,000円/月
ささげ(月30商品)人件費(作業時間 × 時給)39,000〜60,000円/月
出荷(月100件)人件費+梱包資材+倉庫費FBA等で50,000〜100,000円/月
受注管理ツールExcel手作業(人件費)月額3,000〜30,000円

上記はあくまで目安であり、商品の特性や事業規模によって大きく変動する。判断のポイントは「自分(自社スタッフ)の時間をどこに使うか」という優先順位の問題だ。

コスト比較で見落としがちなのが「自分の時間の機会費用」だ。たとえば月30商品の撮影に20時間かけている場合、その20時間を販促施策や新商品企画に使えていたら、それ以上の売上増が見込めるかもしれない。外注費用だけを見て「高い」と判断するのではなく、自分の時間をどこに投下するのが最もリターンが大きいかで判断するのが本質的な考え方だ。

外注を始めるタイミングの見極め方

「全部自分でやる」から「一部を外注する」に切り替えるタイミングは、以下のサインが出たときだ。

・販促施策を考える時間がなく、受注処理や出荷作業に追われている
・撮影のクオリティが安定せず、自分で撮ると商品ごとにバラつきが出る
・複数モールの在庫管理をExcelで手作業しており、売り越しが発生し始めた
・月商が安定して月50万円を超え、外注コストを吸収できる利益が出ている

まずは最も時間を取られている業務から1つだけ外注してみて、効果を確認してから範囲を広げていくのが失敗しにくいアプローチだ。

よくある質問

Q. EC運営のどの業務から外注するのがおすすめですか?

最も時間を取られている業務から始めるのが鉄則です。多くの場合、商品撮影(ささげ含む)か出荷業務が最初の外注対象になります。定型的でマニュアル化しやすい業務ほど外注との相性が良いです。

Q. EC運営を外注するとどのくらいコストがかかりますか?

業務によって異なります。商品撮影は1カット400〜1,000円、ささげ代行は1商品1,300〜2,000円、受注管理ツールは月額3,000〜30,000円が目安です。フルフィルメント(出荷代行)はFBA等で月5〜10万円程度から利用できます。

Q. 小規模EC(月商30万円以下)でも外注すべきですか?

月商30万円以下の場合は内製で回すのが基本です。外注コストが利益を圧迫するためです。ただし、撮影のクオリティに課題がある場合は、少数の商品だけでも撮影代行を試す価値はあります。

Q. EC運営のすべてを外注することはできますか?

フルアウトソーシング(EC運営代行)として、撮影からページ制作、受注処理、出荷、CS対応まですべてを委託するサービスもあります。ただし費用は月額数十万円〜と高額で、事業のコントロール権が薄くなるリスクもあります。まずは部分外注から始めるのが現実的です。

Q. 外注先の品質が悪かった場合はどうすればいいですか?

最初に少量でテスト発注し、品質を確認してから本格的に依頼するのが基本です。撮影代行では無料お試し撮影を提供しているサービスもあります。品質に不満がある場合は修正依頼やフィードバックを行い、改善されなければ別の外注先に切り替えましょう。

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EC関係の仕事をしています。このサイトは自分が調べたことの備忘録です。Photoshopは少し使えますが苦手で、ちょっとした画像補正はもっぱらスマホアプリ派。アプリで対応しきれない本格的なレタッチはプロに依頼しています。

※この記事は2026年4月時点の公開情報をもとに作成しています。各社のサービス内容や料金は変更される場合があります。最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。