特色インキ(スポットカラー)とは?
DICとPANTONEの違い
特色インキ(スポットカラー)とは
通常のカラー印刷では、CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)の4色のインクを網点で重ねることで多様な色を再現している。しかし、CMYKの掛け合わせでは出せない色がある。鮮やかなオレンジ、メタリックな金銀、蛍光色などがその代表例だ。
こうした色を印刷で正確に再現するために使われるのが特色インキ(スポットカラー)だ。あらかじめ目的の色に練り合わせた専用のインクで刷るため、CMYKの掛け合わせでは出せない彩度や質感を表現できる。
外 特色印刷の魅力を知って、効果的なツールを印刷しよう!|ヨシダ印刷グループ ypg.jp色の指定には「色見本帳」と呼ばれる物理的なカラーチップ集を使う。番号で色を特定するため、デザイナーと印刷会社の間で「DIC ○○番」「PANTONE ○○ C」のように正確にやり取りできる。画面上のカラーコードだけでは伝わらない微妙な色味を、現物の色見本で確認して指定する仕組みだ。
外 印刷で色を指定するには?PANTONE・DICとは?|Beaker media beaker.mediaDICとPANTONEの違い
色見本帳の代表的なブランドは2つある。
DIC(ディック)は、DICグラフィックス株式会社(旧・大日本インキ化学工業)が製造する色見本帳で、日本の印刷業界で古くから標準的に使われている。日本の伝統色シリーズなど国内向けのラインナップが豊富で、国内の印刷会社であればほぼ対応できる。ただし海外の印刷会社ではあまり使われていない。
外 パッケージの特色とは?DIC・PANTONEについて|パッケージNow! package.poppybox.jpPANTONE(パントン)は、アメリカのPantone社が提供する色見本帳で、世界的に認知度が高い。ファッション、プロダクトデザイン、グラフィックなど幅広い分野で基準として使われており、海外の企業や印刷会社とのやり取りではPANTONEのほうが通じやすい。
企業のコーポレートカラーは、いずれかの色見本帳の番号で定義されていることが多い。ロゴやブランドカラーを厳密に再現する必要がある印刷物では、この番号が指示書に記載される。
外 特色とCMYKの違いとは?インクジェットでの色指定ポイントも解説|インクイット inkit.jp覚えておきたいポイント
EC担当者が特色インキに直接関わる場面は多くない。商品写真はCMYK4色の通常印刷で刷られるのが一般的で、写真の色を特色で置き換えることは通常しないからだ。
関わるとすれば、商品パッケージや化粧箱にブランドカラーが指定されている場合、あるいはカタログの表紙や帯にコーポレートカラーを使う場合だ。こうした場面では、色見本帳の番号を確認して印刷会社に指示するのが基本の流れになる。
注意すべきは、特色は版が増える分だけ費用が上がるということ。CMYK4色+特色1色なら5色印刷になり、通常の4色印刷より割高になる。「CMYKでくすむなら特色を使えばいい」と気軽に選べるものではない。
もう1つ、特色の指定はIllustratorやInDesignで行うのが一般的だ。Photoshopでもスポットカラーチャンネルを使えば対応できるが、実務上はベクターデータを扱うIllustratorで指定されることが圧倒的に多い。CMYKとは別のチャンネルで扱う必要があるため、設定を間違えると特色として認識されずCMYKに変換されてしまう。データの作り方がわからなければ、印刷会社に事前に確認するのが安全だ。
外 特色印刷ガイド|ロゴの色を正確に再現!DIC・PANTONEの基本|にじいろシール工房 nijiko.jpCMYKで出せない色がある理由そのものは「レタッチした商品写真を印刷したら色が変わった」で整理している。
ツ レタッチした商品写真を印刷したら色が変わった|インクの色はCMYK、モニターはRGB tsubasa-memo.github.io/print-ink-color-shift.html