ツバサのメモ帳
もう悪徳SEO会社に騙されない|初心者も知っておくべきSEOの基礎知識

もう悪徳SEO会社に騙されない|
初心者も知っておくべきSEOの基礎知識

こんにちは、ツバサです。

会社のホームページはあるのに、Googleで検索しても全然出てこない。そんな状態のまま、ある日SEO会社から営業の電話がかかってくる。「御社のサイトは検索に出ていません。対策が必要です」と言われると、何も知らない担当者は焦る。でも、焦って契約する前にやるべきことがある。

この記事は、SEOの知識がほぼゼロの中小企業の担当者が、SEO会社の営業を受ける前に最低限身につけておくべき基礎知識を整理したものだ。網羅的なSEO教科書ではなく、「騙されないための基礎体力」をつけることが目的になる。

SEOとは何か

SEO(Search Engine Optimization)は、Googleで検索したときに自社のサイトが上のほうに表示されるようにする施策の総称だ。細かい仕組みの説明は後回しでいい。まず押さえるべきは以下の2点だけ。

1つ目。GoogleはSEOスターターガイドという公式の入門ドキュメントを無料で公開している。SEO会社のブログよりもこちらを先に読んだほうがいい。SEO会社の記事は自社サービスへの誘導を兼ねているため、中立的ではない。

G SEOスターターガイド|Google検索セントラル developers.google.com

2つ目。SEOは即効性がない。Googleの公式ドキュメント「SEO業者の利用を検討する」には、サイトの改善に着手してから成果が見えるまで「通常4ヶ月から1年」かかると書いてある。「1ヶ月で検索1位にします」という営業は、この時点でGoogleの見解と矛盾している。

G SEO業者の利用を検討する|Google検索セントラル developers.google.com

まずやる3つだけ

SEO会社に依頼する前に、自分でできることがある。全部無料で、専門知識がなくても今日から始められる。

① Google Search Consoleに登録する

Google Search Console(サーチコンソール、通称GSC)は、Googleが無料で提供している公式ツールだ。自社サイトがどのキーワードで検索されているか、何回表示されているか、何回クリックされているかを確認できる。

G Search Consoleの使い方|Google検索セントラル developers.google.com

登録作業はサイトの所有権をGoogleに証明するだけで完了する。HTMLファイルをサーバーにアップロードするか、DNSレコードを追加するか、サイトのhead内にメタタグを1行追加するか。どの方法を選んでも15分あれば終わる。

GSCを入れると「検索パフォーマンスレポート」が見られるようになる。ここに表示される「クエリ」の一覧が宝の山だ。ユーザーが実際にどんな言葉で自社サイトにたどり着いているか(または、表示されたのにクリックされなかったか)が数字でわかる。SEO会社に依頼するにしても、この数字を知らない状態で発注するのと、知った上で発注するのでは交渉力が全く違う。

② 全ページのtitleタグとmeta descriptionを見直す

検索結果に表示されるタイトルと説明文は、HTMLのtitleタグとmeta descriptionで制御できる。この2つを改善するだけで、検索順位が変わらなくてもクリック率が上がる。

多くの中小企業サイトで見かけるのが、全ページのtitleが「株式会社〇〇」になっているパターンだ。これだと、検索結果にずらりと並ぶ他社のページと見分けがつかない。「〇〇市の外壁塗装なら株式会社〇〇|施工実績500件以上」のように、そのページの内容とユーザーが得られる情報を具体的に書くだけで、同じ検索順位でもクリックされる確率は大きく変わる。

meta descriptionも同様で、ページの内容を120文字前後で要約する。空欄のままにしている企業サイトが多いが、Googleは空欄だとページ内のテキストを自動で抜粋する。自動抜粋は的外れな文章になることが多いため、手動で設定したほうがいい。

③ 事業に直結する1テーマで1記事書く

コーポレートサイトに「お知らせ」しか載っていない企業は多い。ここに、自社の事業に直結するテーマで1本だけ記事を追加する。

最も成果が出やすいのは「地域名+業種+よくある質問」の組み合わせだ。たとえば外壁塗装の会社なら「〇〇市 外壁塗装 費用 相場」、税理士事務所なら「〇〇区 相続税 申告 いつまで」。検索ボリュームが大きい単語(「リフォーム」「法律相談」など)で大手と戦うのは無理だが、3語以上を組み合わせたロングテールキーワードなら、コンテンツの質で勝てる可能性がある。

記事を書いたら、GSCの「URL検査」で新しいページのインデックス登録をリクエストする。これでGoogleのクローラーにページの存在を通知できる。

まだやらなくていいこと

SEO会社の営業資料には、やるべきことが10個も20個も並んでいる。しかし、サイト立ち上げ初期の段階で全部やろうとすると費用だけが膨らんで効果が薄い。以下は後回しでいい。

有料SEOツールの契約

AhrefsやSemrushといった高機能ツールは月額2万〜3万円かかる。月間のサイト訪問数が1,000を超えていない段階では、Google Search Consoleの無料機能だけで十分に改善サイクルを回せる。有料ツールは、無料ツールでの改善が軌道に乗り、競合分析やキーワードの大量抽出が必要になった段階で検討すればいい。

被リンク獲得の外注

「被リンク(他サイトからのリンク)を増やさないとドメインの信頼性が上がらない」という営業トークをよく聞く。これ自体は間違いではないが、優先順位が違う。リンクを張ってもらいたくなるような、自社の専門領域に関する質の高い記事がサイト内に数十本もない段階で、リンクだけを買っても意味がない。ランキング操作を目的としたリンクの売買はGoogleのスパムポリシーで明確に禁止されており、ペナルティの原因にもなる。

G Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー developers.google.com

AI記事の大量生成

ChatGPTで記事を100本生成してサイトに一括公開する手法を提案してくるSEO会社がある。Google自体はAI生成コンテンツの使用を禁止していないが、問題視しているのは「人間が確認せずに低品質なコンテンツを大量投下する行為」だ。2024年3月のコアアップデートで「大規模コンテンツの不正使用」としてスパムポリシーに明文化されている。自社の専門性も独自の知見もない記事を量産しても、検索順位は上がらないし、AIにも引用されない。

SEO会社の営業を受ける前に知っておくこと

ここが記事の核心部分だ。SEO会社の営業を受けたとき、契約書にサインする前に確認すべきことを整理した。

「順位保証」は存在しない

Googleの公式ドキュメントには「Google での掲載順位を保証することは、だれにもできません」と書いてある。にもかかわらず「検索1位を保証します」と営業する会社がある。短期間で強引に順位を上げるために、Googleのスパムポリシーに違反するブラックハットSEO(大量の人工的な被リンクを張るなど)を使っている可能性が高い。一度ペナルティを受けると、ドメインの信頼回復には数ヶ月から数年かかる。

ブラックハットSEOとは?代表的な手法とペナルティの仕組み tsubasa-memo.github.io/glossary/black-hat-seo.html

成果報酬型SEOの落とし穴

「上位表示されなければ0円」は一見お得に見える。しかし、問題は「成果の定義」にある。月間検索ボリュームがほぼゼロのキーワード(社名+特殊な掛け合わせ語など)を対象に設定され、誰も検索しないキーワードで1位を取って毎月の報酬を請求されるケースがある。

もう一つの罠は解約後の順位急落だ。成果報酬型で使われる被リンクは、業者が管理するドメインからの借り物にすぎない。解約するとリンクが一斉に外され、順位が元に戻る。結果として「解約できない」状態に陥る。

リース契約を使ったSEOサービスは避ける

「月々数万円のリース料で検索上位になり、売上で元が取れる」という営業手法がある。ホームページ制作とSEO対策をセットにして、5年から7年のリース契約を結ばせるものだ。

リース契約は物品の貸借を目的とした契約であり、SEO対策のようなサービス提供には本来馴染まない。最大の問題は、リース契約は原則として途中解約ができないことにある。全く成果が出なくても、業者が倒産してサービスが途絶えても、数百万円の残債を信販会社に最後まで支払い続けなければならない。

このトラブルは国民生活センターにも多数の相談が寄せられており、過去には参議院の質問主意書でも悪質なリース訪問販売の被害が取り上げられている。

悪質なリース訪問販売の被害者保護の拡充に関する質問主意書|参議院 sangiin.go.jp

契約前チェックリスト

SEO会社と契約する前に、以下を確認する。一つでも答えが「いいえ」なら、その場で契約しないほうがいい。

Google公式の「SEO業者の利用を検討する」ページでは、一方的な勧誘メールは信頼に値しないこと、施策内容を説明しない業者は避けるべきこと、不正行為の責任はサイト所有者に帰属することが明記されている。契約前に一読しておくだけで、おかしな提案に気づけるようになる。

実店舗があるならSEOよりMEOが先

ここまで読んで「うちは飲食店だけど、コーポレートサイトのSEOをやるべきか?」と思った方は、優先順位を変えたほうがいい。実店舗があるビジネスは、SEOよりMEO(Googleマップ対策)を先にやるべきだ。

「渋谷 歯医者」「新宿 美容室」のような検索では、Google検索結果の最上部にGoogleマップと連動した店舗リスト(ローカルパック)が表示される。これはSEOで1位を取ったサイトよりも上に出る。しかもSEOのようにドメインの強さに左右されず、店舗の距離・営業時間・口コミ評価で勝負できるため、初心者でも短期間で集客に直結する成果が出やすい。

やることはGoogleビジネスプロフィールに登録して、店舗名・住所・電話番号・営業時間・サービス内容を正確に入力し、口コミに丁寧に返信すること。無料で始められて、SEOの何十本ものブログ記事を書くより先に効果が出る。

G Googleビジネスプロフィール business.google.com

逆に、ECサイト(ネットショップ)やBtoB専門サービスなど「来店」の概念がないビジネスでは、MEOだけでは足りない。自社サイトにコンテンツを充実させるSEOが引き続き必要になる。

SEO会社の費用相場や、月額5万円以下で使える低価格サービスについては、別の記事で詳しく整理している。

SEO・LLMO対策の費用が高すぎる?小規模事業者の現実的な選択肢 tsubasa-memo.github.io/seo-llmo-cost-small-business.html

FAQ

Q. SEO対策の効果が出るまでどのくらいかかる?

Googleの公式ドキュメントでは、サイトの変更に着手してから成果が見えるまで通常4ヶ月から1年かかると明記されている。「1ヶ月で劇的な効果が出る」という営業トークは、検索エンジンの仕組み上ありえない。SEOは短期間での売上倍増を狙う施策ではなく、中長期的なウェブ資産の構築だと考えたほうがいい。

Q. SEO会社に依頼するなら予算はいくら必要?

大手SEO会社は月額50万〜80万円、中堅で30万〜50万円、フリーランスで5万〜20万円が相場。月額5万円以下でLLMO対策まで含むサービスも存在する。ただし、Search Consoleの登録やtitleタグの改善など無料でできる基礎施策を自分でやった上で、足りない部分だけを外注するのが最も無駄が少ない。費用の詳細はSEO・LLMO対策の費用記事で整理している。

Q. 自分でSEOをやるのと外注するの、どちらがいい?

Search Consoleの設定やtitleタグの改善は自分でできる。戦略設計だけプロに聞いて実作業は自分でやるハイブリッド型が、予算の限られた中小企業には向いている。一度もSearch Consoleを見たことがない状態でSEO会社に発注すると、施策の良し悪しを判断できず、不要な提案を受け入れてしまうリスクがある。

Q. SEOとリスティング広告はどちらを先にやるべき?

すぐに売上を立てたいならリスティング広告が先。ただし広告は止めた瞬間に流入がゼロになる。SEOは効果が出るまで時間がかかるが、一度上位表示されれば広告費をかけずに継続的な流入が得られる。予算に余裕がない中小企業は、まずSEOの基盤を整えながら、特定の商材だけ少額のリスティング広告を並行するのが現実的だ。

Q. AI検索が普及してもSEOは必要?

必要。ChatGPTやPerplexityなどのAI検索は、Googleの検索結果やWebサイトの情報をソースにして回答を生成している。SEOの基本(質の高いコンテンツ、構造化データ、著者情報の明示)がしっかりしているサイトほど、AI検索にも引用されやすい。SEOをやめる理由にはならず、むしろ構造化データやllms.txtの設置でAI対応を追加すべき段階にある。

ツバサ

ツバサ

EC関連の会社で働いています。少人数の職場なので、ささげ業務の手配から画像の外注管理、ページ更新、バイトさんへの作業指示まで守備範囲は広めです。Photoshopは苦手なので本格的な画像加工は外注に出していますが、何社も試した分、業者選びや納品チェックには慣れました。このブログは仕事の中で身につけたことの記録です。