こんにちは、ツバサです。
撮影した空の写真を確認していたら、青から白へのグラデーションが段々模様になっているのに気づいた。なめらかなはずの色の変化がガタガタに見える。調べてみたら「トーンジャンプ」という現象だったので、原因と対処法をメモしておく。
トーンジャンプとは
ひとことで言うと、本来なめらかに変化するはずのグラデーション部分に、縞模様や段差が見えてしまう現象のことだ。「階調飛び」や「バンディング」とも呼ばれる。
玄光社の写真解説記事によると、トーンジャンプは空や人肌など、微妙な色の変化がある部分で特に目立ちやすいそうだ。僕が気づいたのもまさに空のグラデーション部分だった。
なぜこれが起きるかというと、デジタル画像の色は有限の階調数で表現されているからだ。一般的なJPEG画像は8bitで、1色あたり256段階しかない。なだらかな色の変化を256段階で表現しようとすると、広い面積のグラデーションではどうしても段差が生じてしまう。バンフートレーニングスクールのブログにも、印刷時のトーンジャンプの原因と対策が詳しく解説されていた。
さらに厄介なのが、画像編集で明るさやコントラストを大きく調整すると、もともとあった階調がさらに引き伸ばされてトーンジャンプが発生しやすくなること。上毎印刷工業の解説ページでも、過度な色調補正がトーンジャンプの原因になると注意されていた。
撮影で出てくる場面
トーンジャンプに遭遇する場面は、撮影時と編集時の両方にある。僕が経験したケースを書いておく。
空や背景のグラデーション
夕焼けや青空のグラデーションは、トーンジャンプが一番目立ちやすい被写体だ。特にSNSやWebサイトに使う写真を画像編集で色味を調整したあとに出やすい。ECの商品写真でも、背景にグラデーションを使ったカットでは注意が必要だった。画像ファイルの形式による違いは画像ファイル形式まとめにも書いた。
明るさ・コントラストを大きく変えた場合
商品写真の色を鮮やかにしようとして、Photoshopでコントラストや彩度を大きく上げると、それまで見えなかったトーンジャンプが突然現れることがある。フジプラスのブログ記事でも、階調飛びの原因として過度な色調整が挙げられていた。
印刷物で目立つケース
画面上ではあまり気にならなくても、印刷するとトーンジャンプが目立つことがある。サンコーの印刷解説ブログによると、これは印刷の色再現範囲がモニターより狭いことや、印刷方式によるドットの表現の違いが影響しているそうだ。商品パンフレットやポスターなど、大きく印刷するものほど注意が必要だ。
覚えておきたいポイント
16bitモードで編集する
8bitだと1色あたり256階調だけど、16bitにすると65,536階調になる。Photoshopで「イメージ」→「モード」→「16bit/チャンネル」に切り替えてから色調整を行うと、トーンジャンプが起きにくくなる。PM-PWのトーンジャンプ解説でもこの方法が推奨されていた。RAW形式で撮影しておけば、最初から16bitで編集を始められるので安心だ。
微量のノイズを加えて目立たなくする
すでにトーンジャンプが出てしまった場合は、Photoshopの「フィルター」→「ノイズ」→「ノイズを加える」で少量のノイズを乗せると、縞模様の境界がぼやけて目立たなくなる。量は1〜3%くらいで十分だ。やりすぎるとザラザラした質感になってしまうので注意がいる。
色調整は控えめに
トーンジャンプを防ぐ根本的な対策は、色調整を控えめにすることだ。撮影時にできるだけ完成形に近い明るさ・色味で撮っておけば、後処理で大幅な補正をする必要がなくなる。ブロックノイズと混同しやすいけど、ブロックノイズはJPEG圧縮が原因で、トーンジャンプは階調不足が原因という違いがある。また、画像の圧縮方式による劣化は非可逆圧縮と可逆圧縮の違いのページにまとめている。